浦和法律事務所ブログ

当事務所の所属弁護士8名によるコラム(ブログ)です。

イーハト―ブへの旅

イーハト―ブ(理想郷-岩手)への小旅行に出かけた。

1日目は一面銀世界の遠野を散策。
昼食はジンギスカン。
その後盛岡に戻り、啄木賢治青春館を見学した。
夜は、旧沢内村の郷土料理に舌鼓を打った。
「ももどり」「大根のビール漬」「蕨のお浸し」は美味。
「ビスケットの天ぷら」は驚きの味わいと食感。
天ぷらの衣をまとったビスケットはやわらかくて、
バターの香りとほのかな甘みが口いっぱいに広がった。
まだ、ビスケットが珍しかった昔、ハイカラなお菓子として食したのだろうか。

旧沢内村といえば、憲法25条(生存権)の精神を村政に生かそうと、
全国に先がけて乳児と老人の医療費無料化を実現し、
わが国初の乳児死亡率ゼロを達成した村として名高い。
その沢内村にふさわしい優しい味だった。


旅の終わり

戦後の昭和の時代、
太陽族、ミユキ族、カミナリ族、サーキット族、フーテン族、たけのこ族など、
○○族というのが世を賑わした。

そんな中、昭和40年代後半から昭和50年代前半にかけて
、「カニ族」というのが一世を風靡したのをご記憶の年配の方も多いであろう。
私もまさに「カニ族」であった。
横長の大型リュックを背負って歩く姿が、
後から見るとカニそっくりであったことから、こう呼ばれたのであろう。

何をする輩かというと、寝具や着替えを大型リュックに詰め込んで、
長期間(1週間以上)旅に出るのである
(カミナリ族やサーキット族と異なり、世間に迷惑をかけるようなことはなかった。)。

金はないが、暇はたっぷりある学生ならではの旅であるが、金が全くなければ始まらないので、
必要な旅費は、学習塾の講師や家庭教師などのアルバイトを掛け持ちして貯めた。


といっても、例えば、昭和47年、大学2年の夏休みに20日間北海道を旅したが、
このときの費用は総額で5万円かからなかった。
大阪出発の北海道周遊券(20日間)が、確か学割で8500円くらいだったと記憶している。
北海道内の国鉄及び国鉄バスが乗り放題で、
しかも急行にも急行券なしで乗車できるのである。


「国家百年の(悪)計」とは

先日、「問題はいまや、『民主主義か独裁か』」というコラムで書きました、
安倍現首相の祖父である 岸信介 元首相 の話をします。


岸信介は 一高 → 東大法学部 と戦前のエリートコースをたどりましたが
当時、のちの大民法学者の我妻栄と主席を争ったほどの、稀代の秀才だったとされています。

しかしその一方で、岸は、北一輝、大川周明らの思想に心酔するなど
当時から筋金入りの国家社会主義者でもありました。
東大法学部で主席を争うような頭脳明晰な秀才が、国家社会主義に「心酔」し
そして後に述べるように、時代や政体を超えてまで、同じ主義思想を保ち続けたということが
なにゆえそうなってしまうのか、不思議で仕方がありませんが
そういう点にこそ、我が国のいわゆる国家エリートの秘密が隠されているのかも知れません。